市田医師の原著論文がAJGより出版されました。
大腸ESDのDOAC再開はいつが適切か?を調査した市田医師の研究が American Journal of Gastoenterologyから出版されました。
大腸ESD 17万例を解析し、DOACのday1再開 vs. day2-3再開を比較しました。IPTWを用いた解析の結果、day1再開でも術後出血の有意な増加に関連せず (aOR, 1.05; 95% CI, 0.78–1.42)、血栓塞栓症の有意な低下に関連していました (aOR, 0.45; 95% CI, 0.25–0.82)
この結果は欧州ではなく、日本のガイドラインを支持する結果となりました。DOACの種類別の術後出血を多変量解析で比較したところ、ダビガトランが最も再出血率が高いことがわかりました (他のDOACで大きな差は認めませんでした)
今後の研究課題ではありますが、大腸ESDにおいて、ダビガトラン使用者は周術期に他のDOACに変更することなどが推奨されるかもしれません。
https://journals.lww.com/ajg/abstract/9900/timing_of_direct_oral_anticoagulants_resumption.1311.aspx